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HUAWEI Pocket S 発表、ミッドレンジの縦折りスマホで折りたたみスマホの中国シェアを更に盤石なものへ

HUAWEIは中国にて11月2日に行われた製品等の発表会にて、縦折りのフォルダブルスマホであるHUAWEI Pocket Sを発表しました。

スペック

比較用にHUAWEI P50 Pocketのスペックも併記します。

端末名 HUAWEI P50 Pocket HUAWEI Pocket S
OS HarmonyOS 2.0
→HarmonyOS 3.0
HarmonyOS 3.0
SoC Snapdragon888 4G Snapdragon778 4G
RAM 8GB
12GB(艺术定制版のみ)
8GB
ストレージ 256/512GB
NMカード対応
128/256/512GB
NMカード対応
メイン画面
(内側)
6.9インチ 有機EL
2790x1188
120Hz表示対応
10.7億色表示対応
左同
サブ画面
(外側)
1.04インチ 有機EL
340x340
60Hz表示対応
1670万色表示対応
左同
メインカメラ 4000万画素 (f/1.8)
RYYBセンサー
4000万画素 (f/1.8)
RYYBセンサー
広角カメラ 1300万画素 (f/2.2) 1300万画素 (f/2.2)
望遠カメラ なし なし
その他カメラ 3200万画素 (f/1.8)
スペクトラムカメラ
なし
インカメラ 1070万画素(f/2.2) 1070万画素(f/2.2)
バッテリー 4000mAh 12-3
充電機能 有線充電
HUAWEI Super Charge
(40W/22.5W)
HUAWEI Quick Charge
(18W)
USB-PD
左同
通信機能 LTE
Wi-Fi(Wi-Fi6対応)
Bluetooth 5.2
左同
サイズ
縦x横x厚さ(mm)
重量(g)
開いた状態
170x75.5x72
折りたたみ時
87.3x75.5x15.2
190g
左同
その他 USB Type-C(USB 2.0) 左同

HUAWEI P50 Pocket

比較すると非常にわかりやすいかと思いますが、基本的にはHUAWEI P50 PocketからSoCとカメラの構成が変更になっている点以外は大差がありません。恐らくディスプレイやメインカメラ等の部品は共通かと思います。

SoCはSnapdragon 778を採用しているため、ミッドレンジクラスの性能ではありますが、カメラやディスプレイは比較的高いレベルのものが採用されているとも言えるのではないでしょうか。

特徴

  • 折りたためる6.9インチの大画面
  • SGSの開閉テストにて40万回のテストをクリア(4年で割ると273回/日)
  • スマートウォッチを埋め込んだかのようなサブ画面
  • 5G/Google Mobile Serviceはいつも通り非対応
  • 6色展開、パステルカラー系が4色
  • HUAWEIスマートフォンシリーズに新設されたPocketシリーズ

といった感じでしょうか。

なんといっても折りたためるのがHUAWEI Pocket Sの最大の魅力であることは言うまでもありません。6.9インチのディスプレイは現行のスマホの中でもトップクラスの画面サイズとなっており、SNSやウェブの閲覧は勿論、マルチウィンドウ機能も使いやすいのではないでしょうか。

折りたたみディスプレイはどうしても耐久性が気になり待ってしまうところですが、外部の検証機関にて40万回の開閉テストをパスしたとのこと。一般的に2~3年くらい使う分には開閉によるトラブルは心配なさそうです。

そしてHUAWEI P50 Pocketにも搭載されているサブディスプレイ。カメラの下に円形のディスプレイが配置されており、折りたたんでいる際に時間や通知、着信などの表示は勿論、QRコード決済のバーコードを表示、アウトカメラでのセルフィー用ディスプレイ、音楽の操作、ナビゲーション、天気予報などと多彩な機能を搭載しています。

ぱっと見、スマートウォッチのような印象を受けるのではないでしょうか?実際、画面に表示されるUIもHUAWEI Watchの表示と似ている機能がいくつかあり、スマートウォッチでのノウハウをサブディスプレイに活かしているように感じられました。

5GやGMSに関しては最早諦めてください。また、SnapdragonのSoCを搭載したHUAWEIスマートフォンでは国内キャリアのVoLTEに接続できない報告が多数あるため、HUAWEI Pocket Sも同様かと思われます。

今回のHUAWEI Pocket Sは全体的に落ち着いたカラーバリエーションとなっており、ギラギラとしたようなカラーや派手なグラデーション系カラーはありません。商品ページでも女性が使っているシーンが多く、今回のターゲットは若い女性向けと言った印象を受けました。Pシリーズというよりもnovaシリーズに近いのかもしれませんね。

アクセサリーも多数販売されるようなので、物足りなさがあったらこれらで補完してね!といったところでしょうか。

そして、今回のHUAWEI Pocket SはHUAWEIスマートフォンシリーズP/Mate/nova/Enjoyに並んで新しく生まれたPocketシリーズの製品となっています。

新しくシリーズが生まれたと言うことは、今後も他のシリーズ同様に新製品を開発/発表していくと考えられ、今後のHUAWEIにも期待を持てます。

価格


HUAWEI Pocket Sは公式ストアにて128GBモデルが5988元(記事執筆時122,000円)、256GBモデルが6488元(132,400円)で発売されています。HUAWEI P50 Pocketが8988元(183,400円)~であった事を考えると比較的安価に購入することが可能となっています。

ミッドレンジクラスのフォルダブルスマホはライバルが少ない状況では有るものの、依然として5Gを搭載できないなどといった厳しい制約の中でどれだけ販売できるかが注目点となっています。

総評

ほぼ確実に日本国内で正式に販売されるとは思いませんし、輸入してまで買うほどの魅力があるかというと正直無いです。しかし、米国からの規制を受けつつも継続的に新製品を開発/販売を行い続けるHUAWEIの今後により一層期待したいところです。

中国のフォルダブルスマートフォン市場において出荷台数/シェア/満足度がNo.1で有ることを発表会で誇っていたHUAWEI。XiaomiやOPPO、Honor、VIVOなど競合他社が徐々にフォルダブルスマートフォンを展開する中で、首位を維持し続けることは出来るのでしょうか?猛追され抜かれるか、逆に更に大きな差を生み出すのかを今後も注目していきましょう。

 

参考

consumer.huawei.com